戸塚南小あすぱるエコクラブの設立経緯

戸塚南小あすぱるエコクラブ-学校応援団として-     菊次哲也(元戸塚南小教諭)

はじめに
平成17年、戸塚南小学校はエコスクールとして開校し、「総合的な学習の時間」では環境学習を中心に教育課程を編成し、牛乳パック古紙リサイクルなどの環境活動に取り組んできました。「ゆめ いきいき すくすく」という学校目標にあるように、子どもたちが、「楽しみながら」「自ら活動する」環境活動の充実を目指してきました。さらに地域の専門家をゲストテイーチャーとして学校にお迎えし、身近な地域の教材化にも努めてきました。
環境学習では教科書中心の机上の学習を超えて、フィールドワーク(野外学習)が欠かせません。身近な地域や、その自然に触れながら、子どもたちの五感を使った深い体験学習から子どもの学習課題(=学習意欲)が生まれてきます。
開校2年目の6年生で綾瀬川フィールドワークを実施しました。専門家に入ってもらって秋の生きもの調査をしました。冬を間近にして虫の姿が見えない森のなかで、流木をナイフで削りながらクワガタの幼虫、成虫を発見しましたときのこと。「おー!!」と子どもたちから歓声があがりました。「今まで生きてるなかで、最高の時間だあ~」と叫んだ男の子もいました。フィールドワークは大成功でした。しかしながら課題もありました。フィールドワークは準備も含めて時間がかかります。授業の指導計画に組み込むことも簡単なことではありませんでした。

エコクラブの発足
平成20年、埼玉県がエコクラブの支援事業を開始しました。「こどもエコクラブ」とは、幼児(3歳)から高校生までなら誰でも参加できる環境活動のクラブです。子どもたちの環境保全活動や環境学習を支援することにより、子どもたちが人と環境の関わりについて幅広い理解を深め、自然を大切に思う心や、環境問題解決に自ら考え行動する力を育成し、地域の環境保全活動の環を広げることを目的としています。
すぐに学校として応募し「戸塚南小エコクラブ」をスタートさせました。学校という枠を超えて、地域のなかで環境学習、環境活動を拡げていくことができるようになりました。県から活動予算を助成してもらい、機材の購入、講師予算も確保できました。課外活動になりますが、フィールドワークも思う存分できるようになりました。

学校応援団としてのエコクラブ
エコクラブは、本来、課外活動が中心で、学校の教育活動の外に位置しています。サポーターの皆さんに支えられ発足して7年目を迎えますが、現在は「学校応援団」という位置づけで活動を進めています。平成23年には戸塚児童センターあすぱると協力して、戸塚南小以外の小学校や入学前の幼児さんも参加できるようになりました。名前も「戸塚南小あすぱるエコクラブ」と変わりました。活動の輪を地域全体に拡げています。
エコクラブの活動を通して、子どもたちに戸塚の地域、自然の素晴らしさを知ってほしいものです。そして地域の環境を守り、育てる子どもたち、ジュニアリーダーの育成を進めていきます。