12月20日(土)、綾瀬の森で「綾瀬の森を元気にしよう!」、「綾瀬の森、コムラサキ保護プロジェクト」の活動がありました。
綾瀬の森にあるヤナギの木を保護して、それを食草にするコムラサキを守ろうという活動です。
横山さん代表をつとめるコロボックルクラブの呼びかけで、あすぱるエコクラブ、安行小学校
などの子供たちや、そのお父さん、お母さんたちも一緒に参加してくれました。
茂り過ぎた枝を切って、森に日が差し込むようにします。
切った枝は、虫の家の材料になり、枯れた枝は今日のお楽しみ、焼き芋会の薪(まき)になります。
お父さんたちは、ヤナギの木の周りの草を刈ったり、太い枝を切ったりとがんばりました。
お母さんたちは焼き芋会のお芋をちょうど良い大きさに切ってアルミホイルで包んだりと準備に活躍してくれました。
子供達は落ち葉のプールで虫の気持ちになりました。子供達は他にも慣れないマッチを使って、焼き芋の火熾し(ひおこし)に挑戦したり、お父さんたちと一緒に枝を切るのを手伝ってくれたりと、遊んでいるばかりではない活躍をしてくれました。
「綾瀬川を愛する会」の方々は、焼き芋会へのご招待だったにもかかわらず、枝の剪定に活躍してくれました。
ひと仕事終えたあとは、お待ちかねの焼き芋です。森の手入れをしている一方で、焼き芋も着々と進行していました。
焼き芋担当のお母さんたち、子供達は、時折、煙にむせながらもしっかりと炭を熾して、じっくりお芋を焼いてくれました。
表面が黒く焦げていても、割ってみるとホクホクで、とてもおいしく頂きました。
自分が子供だった頃は、道ばたで焚き火をしている風景は良く見かけましたが
最近は個人で焚き火をするのは、なかなか難しくて子供たちには貴重な体験です。
また今回は綾瀬川の対岸の越谷市から、越谷総合技術高校の生徒さんたちも参加してくれて、ただの焼き芋会ではない、立派な環境保全のイベントになりました。
作業を終えたあとの森は地面にもしっかり日が当たり、下草もちゃんと育ってくれそうです。
そうする事で小さな生き物たちの世界も守られます。 
帰り際に振り返って眺めたとき、なんとなく森が大きく深呼吸をしたように感じた1日でありました。

エコクラブサポーター:岩川 記


11月23日(日)、このところご無沙汰していた綾瀬の森を散策してきました。
虫たちの季節も終わって、いよいよ冬本番という感じですが
日差しに照らされた森は、冷たい風も木々が和らげてくれて
なんとも暖かく、ほのぼのとした時間が流れていました。
観察会などのイベントの無い日の綾瀬の森は静かで、時折
土手を散歩する人がいる程度です。
虫たちの姿はほとんどありませんが、川面に水鳥が羽を休めていました。
綾瀬川は1年を通じていろいろな水鳥が訪れます。
だいたいは綾瀬の森から上流の綾瀬新橋の付近で羽を休めている事が多くて、
以前はいなかったバン(鷭)なども最近は良く見かけます。
冬は発見が少ないと思いがちですが、春や夏とは違って落ち着いた静かな
時間の中での生き物との出会いは、じんわり楽しいひとときでありました。
気が向いたら、お天気の良い日に散歩してみて下さい。

エコクラブサポーター:岩川 記

8月16日(土)に綾瀬の森で「ツリークライミング親子体験教室」を開きました。講師は大西さんご夫妻とスタッフの皆さんです。ツリークライミング親子体験教室は下台公園の斜面林に続いて2回目となります。午前と午後2プログラムで行いました。参加は午前が3家族6人、午後が2家族6人で計12名でした。エコクラブではこれまで子どもを対象にツリークライミングを行ってきましたが「親子で体験してみたい」という声も前からありました。そこで運営費を参加者にも若干負担していただくことにしてツリークライミング親子体験教室が実現しました。
綾瀬の森に午前10時30分に集合しました。ちょうどその時、綾瀬川を愛する会代表の幾島さんが森のゴミひろいをされていたので、挨拶をお願いしました。15,6年前の河川工事でたくさんの森の木が切られてしまいました。その後、森を再生し、見守り育てて来られたのが綾瀬川を愛する会のみなさんです。今もボランティアで森の管理、維持されています。工事のときにほとんどの木が切り倒されました。その中で残った木がツリークライミングで登るエノキの木の大木です。
ツリークライミングインストラクターの大西さんからもお話がありました。日本ではジョン・ギャスライトさんがレクレーションとしてツリークライミングを紹介しました。「木と友達になってほしい」「自分の好きなペースで、自分の好きな高さで楽しみましょう。競争ではありません」「エノキの木を見てみてください。すぐれた自然体験をすると、その前と後では感じ方が違ってきます。ツリークライミングが終わったあと、エノキの木がどう違ってみえるかな」

お話を聞いた後、木に「お願いします」と挨拶をして、木の体操をしました。さらにロープの使い方、安全について学んだ後、ツリークライミングに挑戦しました。
午後は1時30分から始まり3時まで行いました。
幸い、天候には恵まれ、川からくる心地よい風をうけながら、涼しいなかでツリークライミングをすることができました。終わった後には、「ありがとう」と木にあいさつをして「大きな木に登りました」というジョンさんからの修了証をもらいました。

参加した子どもたち、お父さん、お母さんたちからの感想を紹介していきます

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4年生 とても高くてビックリして(自分で上がったのに)怖かったけど楽しかった。
1年生 木に登る前は木だったけど、降りてから見た木はざわめいていて動いていた。
母   妹のほうと一緒で木と仲良くなれたのかなぁと勝手に思っております。


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今回親子でのツリークライミングすごくいい経験ができました。帰ってからもすごく楽しかったと3人で話をしているのをみて微笑ましく思いました。いい経験をさせていただきありがとうございました。
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先日(8/16)のツリークライミングの際はどうもありがとうございました。
主人と息子で参加させて頂いたのですが、とても楽しかった様子で、帰ってからも2人でツリークライミングの話をしていて、とても良い経験をさせて頂いたと有り難く思っております。

主人と息子に感想を聞いたところ、
主人は子供の頃木の上に登って座ってみたいと思っていた夢が叶って、童心に戻ってとても楽しかったと言っていました。

息子は高くて怖かったと…、高所恐怖症だということが分かったと言っていましたが、撮って頂いた写真に写っていた自分の登った高さがあまりに低かったと思ったようで、またやってみたい。今度はもっと上に登ってみたいと言っていました。
あと教えて頂いたセーフティーのロープの結び方を一生懸命何度もやって見せてくれていました。
父子で同じ体験をしたことで、2人で会話をしていて私から見てもとても楽しそうでした。

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想像していた以上に楽しかったです。このような経験ができて、とてもラッキーだなと思いました。是非また参加したいです。
子どもは、先日のフィールドワークに引き続き、二回目の経験だったのですが、楽しかった、またやりたいと何度も言っていました。
サポーターの先生、スタッフの方々、ありがとうございました。


ツリークライミングの講師はツリークライミング(R)ジャパンアドバンスドツリークライマー・インストラクターの大西さんご夫妻とスタッフの皆さんです。ツリークライミングも綾瀬川フィールドワーク第1回目から行っています。綾瀬川フィールドワークの前に、戸塚南小学校の「ぐんぐんドリーム」という体験学習でツリークライミングは行われていました。大西さんご夫妻は、実は戸塚南小学校の保護者でもありました。お子さんは南小第2期生、2代目環境委員会委員長でした。息子さんですが、もう大学生です。このツリークライミングにもインストラクターとして参加してくれています。戸塚南小学校の環境学習、とりわけ斜面林、竹林の授業がきっかけで、今にいたっています。綾瀬川フィールドワークは、専門家の先生はもちろん、地域の方、保護者のみなさん、たくさんの方々のご理解とご支援によって今日を迎えています。

ツリークライミングはスポーツではありません、競技でもありません。自分のペースで、まわりの景色を楽しみながら、木に登ります。ロープ1本だけを使って、自分の体重をかけるだけで、登っていきます。ですから小さい子も、お年寄りも、障害のある人の楽しめるレクレーションです。

木に登りながら、木と触れあいます。見慣れたはずの周りの景色が、全く違って見えるものです。自分の力だけで木の登り切ったときの充実感は、子どもたちの自信につながります。心が開放されて、木の上で叫び出す子どももいるものです。

木を大切にしようと頭や知識で勉強するよりも、ツリークライミングを経験することのほうが5感を通じて、身体全体で、木や森と親しめるものです。

エノキの木に登る前に、木にあいさつをして、登り終わった後は木に「ありがとう」と言ってツリークライミングは終わります。子どもたちの世界は、ツリークライミングをする前と、後ではずいぶん変わっているのではないでしょうか。