斜面林の水路の様子を見てきました。先日、井戸の水の出口のパイプを分岐して、上流にも水がたまるようにしたからです。時間は午前11時30分ごろでした。水路を見ると上流にずっと水がたまっていました。どこまで水がたまるかと心配していましたが、あまり高低差がないのでしょうか、もう一つ向こうの橋のところまで水がたまっていました。春先、アカガエルが卵を産みつけるところまで水がたまっていました。これで、来年の春はアカガエルの卵の救出は必要なくなりました。よかった…と思って、さっそく自然観察員の横山さんにお電話をしました。水路の様子を話すと、横山さんから「昨日、私も斜面林の水路の様子を見に行きました。そのときオニヤンマが飛んできました。水が流れているから卵を産みにきたんでしょうかね」

お話を聞いてびっくりしました。これまで斜面林でオニヤンマを見たことはありません。オニヤンマは水の流れがあるところでないと産卵はしません。電動ポンプがついて定期的に水が流れるということがわかったのでしょうか。だとしたら何と生き物は環境の変化に敏感なのでしょう。というよりも人間が鈍感すぎるのかもしれませんね。

水が定期的に斜面林に流れるようになり、さらには上流にも水が確保されて、もっともっと斜面林水路周辺の生態系は豊かになっていくことでしょう。次の自然観察会が楽しみです。

エコクラブサポーター 菊次

自然観察会の終わりに、ホタルのための植樹を行いました。
植樹したものは、ススキ、オギ、ニホンハッカ、カラムシ、ヤブカンゾウ、スイバ、オオバウマノスズクサ、クマザサ、フキ、リュウノヒゲ、オオバギボウシ、トクサ、トラグミ、フジバカマ、ヒヨドリバナ、ワレモコウ、ミソハギ、キハダ、クサイチゴ、ツワブキの20種類です。
植樹のときにアマガエルがいました。この斜面林にはアカガエル、アマガエル、ヒキガエルと3種類のカエルがすんでいます。開けて住宅地でこんなにたくさんのカエルがいるのはとても貴重です。井戸に電動ポンプがつき毎日2時間は水がくみあげられます。カエルくんたちもさぞ喜んでいることでしょう。植樹をして、さらにたくさんの生き物がすめるようになるといいですね。ホタルの自生はまだまだ難しいでしょうが、それを目指して植樹をしました。

IMG_2283

下台公園斜面林の水路の井戸に電動ポンプがつきました。ちょっと見ただけでは今までと変わりません。

井戸の下のほうの石垣を見てください。ここから水が出ています。

IMG_2284

ここです。川口市公園課さんの工事が終わりました。この石垣の中に水の出口の配管があります。

井戸から横に出口を引き出しました。1日に約2時間ほど、水をくみ出すそうです。

 

IMG_2285

制水弁と名前のある小さなマンホールのフタがあります。

IMG_2286

井戸の奥にある、これが電動ポンプです。井戸からここまでくみ上げて、また水路に水をもどしています。

IMG_2287

タイマーで制御してあります。その装置は、この公園の倉庫に設置してあります。

IMG_2288

ところで、保護者のみなさんから「電動ポンプがつくのはいいけれど、手でこいで水が出せないのはさみしい」という声があったそうです。心配はいりません。手動も使えるようになっています。

IMG_2294

手でこぐと、ほら しっかりと水が出てきました。井戸周辺の水が確保されたことで、水辺の生き物が生きる条件が豊かになりました。

6月7日(土)に、竹林間伐、ホタルのための植樹、ホタル鑑賞会を予定していましたが、雨のために延期となりました。今のところ竹林間伐は14日、ホタルのための植樹、ホタル鑑賞会は15日(日)に予定を考えています。あらためてメール配信でお知らせします。

 

5月11日(日)安行小こどもエコクラブで安行原自然の森公園で自然観察会を行いました。ここに戸塚南あすぱるエコクラブの子どもたちも参加して、大人になったアカガエルを放してくれました。
戸塚下台公園の斜面林とおなじような安行斜面林です。ここにはわき水の水路があり、環境は恵まれています。しかし水が涸れる時期もあるので、ここに下台公園と同じように井戸があれば…と考えています。

安行原自然の森公園自然観察会はこちらから