2015年6月28日(日)、さいたま市コムナーレで環境講演会が開催され戸塚南小あすぱるエコクラブ、安行小エコクラブで共同参加して来ました。「身近な自然保護、ビオトープでつながろう」というテーマで、基調講演は塩瀬治先生による、ビオトープについての様々な解説や、ドイツでの実例などの紹介がありました。また現在、人間による社会生活の中では14分に1種類の生物種が絶滅している事、生態系を調査するよりも絶滅して行く速度の方が早くて、実際にはどれだけの生物が地上から消滅しているのかわからない事、などが報告を聞いて衝撃を受けました。その一方で、都市空間のコンクリートやアスファルトで固められた状態から、それらをはがして、元の自然環境や生態系を復元する取り組みも行われているとのお話もありました。ビオトープも、自然環境を復元する為の重要な活動で、1つ1つは小さいビオトープがつながって行くことで、広い範囲の生態系を守って行く事になるということでした。日本ではビオトープ活動についての理解は、中々深まっていないのが現状との事ですが、そんな中で、戸塚南小あすぱるエコクラブと安行小エコクラブの活動事例を通じて、子供たちの日頃の奮闘ぶりを発表しました。学校でのビオトープ活動や、戸塚斜面林での井戸掘り、戸塚南小、安行小の両方で実施されているアカガエル再生プロジェクト、など盛り沢山の内容でした。 大きく構えること無く、身近で楽しんで行っている活動が実は生態系や地域の自然環境を守るのにも深く関わっていて、ちゃんと成果を上げているという事がわかって、子供たちにとっても大きな自信につながったと思います。ちょっと難しい内容も含んだ環境講演会でしたが、塩瀬先生の話のおもしろさや、色々な方々と交流できて、最後まで楽しく参加することが出来ました。戸塚南小あすぱるエコクラブの皆さん、安行小エコクラブの皆さん、子供たちの発表を陰で支えてくれた、菊次先生、横山さん、サポーターの皆さん、ありがとうございました。

エコクラブサポーター: 岩川 記


4月も終盤に近づいてきて、3月8日の斜面林のアカガエル卵調べの時に分けてもらった我が家の卵は元気にアカガエルに育って来ています。そろそろどこかに放してあげないと、ということで、今年は安行小学校のビオトープに放流させてもらうことにしました。菊次先生に連絡して、4月26日の日曜日に無事に15匹のアカガエルが巣立って行きました。
卵は20粒あって、今年こそは全部カエルに育てる決意で臨みました。
エサも人工餌は使わずに、「湯通ししたほうれん草」、「煮干し」、「ご飯粒」のみで前足が出る直前までは皆元気に成長していましたが、前足が出るあたりで力尽きてしまう子がでてきて、最終的に15匹の子がカエルになりました。あとで考えると、どうも後ろ足が出て、動きもしっかりしてきたあたりで、水を大幅に減らし水中と陸上を行き来できるようにしてあげれば良かったのではと思います。
これまでは前足が出てから、浮島を入れて上陸を待っていたのですが、どうも浮島では上陸できない子もいて、やはり水槽の底土をスロープ上にしてあげるのが一番良いようです。 来年こそはみんなカエルになって巣立って行ってほしいと思います。巣立って行ったアカガエルくんたちは、どうか元気に安行で大きくなって下さいね。

エコクラブサポーター: 岩川 記


暦は3月に入りました。2月の後半から下台斜面林の水路でもアカガエルの産卵が始まり下の池や井戸の上流でもちらほら卵塊が見られる様になってきました。という訳で、3月最初のあすぱる自然観察会は、「アカガエルの卵調べ」となりました。斜面林だけでなく、学校ビオトープや屋上ビオトープも確認してみます。朝10時に、児童館あすぱるの多目的室に集合しました。
活動の最初は、「アカガエルと井戸掘りプロジェクト」の紙芝居です。戸塚下台のアカガエル再生プロジェクトは5年前に始まりました。月日が流れて今ではなぜ戸塚下台でアカガエルを大切にしているのかを知らない人達も増えて来ています。「アカガエルと井戸掘りプロジェクト」の紙芝居は戸塚南小学校の生徒さん達の下台斜面林での活動の様子や、その思いが良くわかります。紙芝居のあと、いよいよ卵を調べに出発です。まずは屋上ビオトープに行きました。屋上ビオトープは3年前に当時の戸塚南小の自然探検クラブ、エコクラブの生徒さん達が作りあげました。どれくらいの卵が生まれているか数えたところ、なんと12コの卵塊が確認できました。戸塚南小の屋上ビオトープは、学校ファームともつながっているのでアカガエルが生きて行くのに適しているのでしょうか。保護したアカガエルも屋上ビオトープに放してあげました。次に地上に下りて学校ビオトープを見てみます。学校ビオトープは今年一番早く産卵が確認できた場所です。みんなで探した結果、5コの卵塊を確認できました。ちょっと少ない感じもしましたが、学校ビオトープは斜面林に近いこともあって、成長したアカガエルたちは斜面林に移動してしまう場合もあります。それでもビオトープを自分の場所として生きて行くアカガエルもいます。確認できた卵塊はビオトープを住み処にしているアカガエルたちのものなのでしょう。どうか元気に生きて行って下さいね。さて、ここまで17コの卵塊を確認できました。いよいよ斜面林の調査です。井戸に電動ポンプが設置されて以来、初めての産卵です。結果はすごいもので、井戸の上流から下の池まで合わせて75コの卵塊が確認できました。アカガエルプロジェクトが始まって以来もっとも多い数です。調査も終わり、今年も沢山の産卵を確認できてみんな喜んだのですが、自然観察指導員の横山さんから問題提起がありました。「この森の広さに対してアカガエルがちょっと多すぎるね.生態系のバランスをとる為にも、何か次の行動を考えよう。」子供たちの間でいろいろな意見が出てきました。「ヘビをつれてくる。」、「鳥の巣箱をあちこちにおいて野鳥を呼ぼう。」、「田んぼを作ろう」などなどです。下台斜面林は公園の一部なので、出来ることにも制限があって、なかなか全てを実現することは難しいかと思います。でもそんな大人の事情をすっ飛ばした、子供たちの考えには本当に圧倒されます。これからどんな形で斜面林が変わって行くのでしょうか。変えて行くのも、変えないで行くのも大人の役目です。
植物も動物も生き生きとしていて、子供たちの笑顔と歓声が響くような、そんな森になってほしいなぁと思いました。

エコクラブサポーター: 岩川 記


下台斜面林の水路では、今年もアカガエルの産卵が始まっています。最初に産卵が確認されたのは、電動ポンプのある井戸の下の水路で、2月24日(火)でした。おそらく前日23日の夜に産卵されたと思われます。 その後、徐々に卵塊も増えて行き2月28日(土)には下の池でも卵塊を確認できました。
斜面林のアカガエルは、遡ること5年前、平成22年に戸塚南小の「アカガエル再生プロジェクト」から始まりました。その頃は、横山さんから譲って頂いたオタマジャクシを、南小の生徒さんたちが大切にカエルになるまで育てて学校ビオトープに放すという活動でした。 
そして、2年後あたりには斜面林の池に産卵しているのが発見されました。斜面林にアカガエルを放すことはしていなかったので、学校ビオトープから斜面林までアカガエルが自分で移動していったことにみんなが驚きました。 昨年は春から夏にかけて雨が少なく、水路も池も干上がりそうになりましたが、エコクラブの子供たちで孤立しているオタマジャクシを移動させたり、横山さんが井戸の手動ポンプで水を補給してくれたり、菊次先生が南小の雨水タンクの水を池に流してくれたりと、みんなで生息環境を守りぬきました。そしてついに昨年6月、川口市公園課さんの尽力で井戸に電動ポンプが設置され、毎日3~4時間、自動で水が流れるようになりました。そのおかげで斜面林と水路の周囲は見違えるほど豊かになり、今年はきっとたくさんのオタマジャクシが育っていくと思います。
欲を言えば、水路の上流にも水を流す設備があれば.、とか、もっと長い時間、あるいは夜間にポンプを動かせたらなぁ、などありますが、まずは斜面林と水路が豊かになったことに感謝したいと思います。みなさんもどうかやさしく見守って行って下さい。そうそう、屋上ビオトープも忘れないで下さいね。

エコクラブサポーター 岩川記


2015年2月7日(土)、斜面林での竹林間伐が終わって、残ったメンバーで学校ビオトープの下草の手入れをしました。
そこで大発見!。ビオトープの池でアカガエルが産卵していました。卵塊は2つ確認できて、アカガエルくんも池の中で休んでいました。アカガエルくんは冬眠明けで寝ぼけているのか、池の魚に抱接していました。魚は時折もがいていて、さぞかし迷惑だったと思います。斜面林の水路や、屋上ビオトープの産卵ももうすぐです。いよいよ生き物達の季節が始まるかと思うとワクワクしてきます。やさしく見守ってあげて下さいね。

エコクラブサポーター 岩川記