ボートの講師は
川に学ぶ体験活動協議会(River Activities Council略称:RAC)の事務局長の斉藤先生です。

川に学ぶ体験活動協議会は川での体験活動を支援・推進するあらゆる活動を、時代に合わせて総合的に展開していくために、川をフィールドにして活動している各地のNPO法人・市民団体が参加し、2000年9月に設立され、2005年12月にNPO法人として登録した協議会です。
子どもたちは、まず水辺の安全について学びました。ライフジャケットの使いかたを中心に学びます。ライフジャケットをつけていれば水に浮くと思って安心している人が多いですが、浮力はそれほどありません。顔がやっと出る程度になります。このことをきちんとわかっていないとパニックになってしまいます。子どもたちには具体的にその学習をしてから川にでました。
Eボートは10人乗りです。みんなで「1,2、1,2…」と声をあわせながら川に乗り出しました。川に出て、ボートに乗ったところから見える景色は、まったく別世界です。


綾瀬川フィールドワークでは 午前9時30分から10時30分、午前10時30分から11時30分、午前11時30分から12時30分までと3回のプログラムを組んでいます。ツリークライミング、カヤック、ボートはそれぞれ3回行います。バードウオッチング、虫探検、草花調べはそれぞれ順番に1回ずつ行いました。

バードウオッチングの講師は「綾瀬川を愛する会」副代表の宮原先生

虫探検の講師は自然観察員の横山先生

草花調べの講師は「川口植物の会」会長の西川先生 です。

IMG_1529 IMG_1531

今年も綾瀬の森で、綾瀬川フィールドワークを行いました。
綾瀬の森は「綾瀬川を愛する会」の皆さんが創り、守り育ててきた再生林です。15年近くも前、河川工事のために森の木々がたくさん切られることになり、何とか樹木を残せないものか、森を再生できないかということで「綾瀬川を愛する会」の皆さんが埼玉県と話し合い、協力して、森の再生が始まりました。工事でたくさんの木が切られ、残った木は数本だけになりましたが、今は見事な森に再生しました。

毎年、この森で子どもたちが綾瀬川フィールドワークを行っています。
今年で7回目、7年目となりました。バードウオッチング、虫探検、草花調べに加えて、ツリークライミング、カヤック、ボート探検など、普段できない自然体験活動を行っています。

綾瀬川を愛する会の方の挨拶から、綾瀬川フィールドワークは始まりました。

斜面林の水路の様子を見てきました。先日、井戸の水の出口のパイプを分岐して、上流にも水がたまるようにしたからです。時間は午前11時30分ごろでした。水路を見ると上流にずっと水がたまっていました。どこまで水がたまるかと心配していましたが、あまり高低差がないのでしょうか、もう一つ向こうの橋のところまで水がたまっていました。春先、アカガエルが卵を産みつけるところまで水がたまっていました。これで、来年の春はアカガエルの卵の救出は必要なくなりました。よかった…と思って、さっそく自然観察員の横山さんにお電話をしました。水路の様子を話すと、横山さんから「昨日、私も斜面林の水路の様子を見に行きました。そのときオニヤンマが飛んできました。水が流れているから卵を産みにきたんでしょうかね」

お話を聞いてびっくりしました。これまで斜面林でオニヤンマを見たことはありません。オニヤンマは水の流れがあるところでないと産卵はしません。電動ポンプがついて定期的に水が流れるということがわかったのでしょうか。だとしたら何と生き物は環境の変化に敏感なのでしょう。というよりも人間が鈍感すぎるのかもしれませんね。

水が定期的に斜面林に流れるようになり、さらには上流にも水が確保されて、もっともっと斜面林水路周辺の生態系は豊かになっていくことでしょう。次の自然観察会が楽しみです。

エコクラブサポーター 菊次